官庁工事見積書作成の注意
(有)牧野電気工業所製材料データ
工事費の上昇・デフレ・インフレーションに材料費.労務費等に対して逐次変更見積が出来ます
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令和5年4月より「その他率」が23-25%から24-26%に上がっていますので注意して下さい。「その他率」の変更をして複合単価を作成して下さい。複合単価が変更に成ります。最低限度額に注意して下さい。-データの変更
公共建築工事共通費積算基準・令和4年4月版で一般管理費等の係数が変更されました。みつもランド説明にリンク(ここをクリック)-ソフトの変更
●官庁工事見積の注意
官庁によつては現説の時に設計図面・数量の入った積算内訳書が付いていて入札の時に見積書の提出を求められる事が有ります。
東京都発注の工事で電子入札で落札はしましたが、積算内訳書の提出及び落札金額と内訳書の金額が合わない為に、内訳書が間にあわず[落札不採用・取消し]に成つた多数の業者がいます。
【みつもりランド】で積算内訳書を作成する事をお奨めします。
◎設計図面の実際の数量と積算内訳書の数量又は内訳書の項目(実際に落ちている場合が有ります)・材料(金額)等が少ない場合が有ります。
◆現説の前に設計図面を追加訂正したが、時間が無くて内訳書の訂正まで出来ないうちに現説に成ってしまった。
例-担当者か設計事務所の担当係が風を引いたか病気又は死亡した場合等で内訳書に入れないうちに現説に成ってしまった。
図面を引いた人と内訳書を作成する人が別々の場合、お互いに打ち合わせをしていない為に、内訳書に入れるのを忘れていた。
設計図面は作ったが予算が無くて図面訂正で消した場合で、現説用の消去前内訳書には残っているが、契約用の原本で消去した為に、入札の時には金額が減額されている。
現場調査が不完全(例-1回しか調査しない)か調査員(例-使用する材料が解らない)が未熟で、内訳書に反映されない。又は経験不足で解らない為に、内訳項目を一式として表現してしまう。
設計書通りに工事を施工すると、内訳書には材料が無いが、一式としている為に、本工事に含むとなる。
一式にする事により、予算の帳尻に併せてしまう事がある。
例-特注の分電盤を既製品の分電盤に変更して予算を組む。
内訳書に一式が多い場合は、どんぶり勘定で入れている事が多いので、特に注意をして、設計図面・特記仕様書等で拾い出す事が必要に成ります。数量が書いて有っても、一式に近い内訳書が有ります。
例-ビーニルパイプ.100m ケーブル.150m 太さは色々使用しているが、総合計の長さで書いてある。参考内訳書にも成らない。見積書の価格に各社ばらつきが出てくる。
内訳書に一式が多い場合は、工事見積に価格差が生じます。不公正な状態に成ります。工事の受注には特に注意してください。
時間が無くて拾い出しが、出来ない場合は、受注及び入札等を控える事を、おすすめします。
「一式」は安全率を上乗せする為に、入札によっては不調に成ることも有ります。入札も不参加者が出てきます。
材料は細かく拾い出しているが、設定費・ロム等の設定、調整費、試験費、届出費等(労務費)が計上されていない事が有ります。仕事によっては、諸経費よりも予算が、掛かる場合が有る為に注意が必要です。内訳書に無くても拾い出す事が必要です。
最近は現場での現場説明が無いために、内訳書に不備な所が有っても、詳細な質問が出てきません。特に改修工事の内訳書には注意が必要です。
諸試験で試験成績書作成には一式が多い為に、一般的ではない試験をさせられる事が有ります。特に弱電関係が多い様です。施工・工事費よりも試験費のほうが高く成ることが有ります。質問事項を提出し回答を得る事です。
◎設計図面には設計されていないのに、内訳書の中には材料等が多い場合が有ります。
例-設計図面では表現しずらい為に内訳書に詳細に拾い出している場合がある。
設計図面は有るが印刷の時に、コンピュータで書いた図面のレーヤーのクリックを押し忘れて印刷したため、一部の図面が抜け落ちてしまった為に設計図面の枚数は有るが、実際の図面が抜け落ちている。(コンピュータの弱点)
上記の例は極一部でありますが、呼び出し又は現説後には出来るだけ早くチェツクを入れて、質問事項を提出し回答を得る事です。
間違いがあつても、そのままの状態で入札する事が有ります。
チェツクをして金額の変更等が出来ない時には、無理な入札は控えましょう。
質問をしないで落札した場合、請負金額が少なくて仕事の量が増える場合があります。
上記の様な例が有るために、積算内訳書を作成する時は、特に注意をして下さい。
◎施工写真の提出の注意
官庁によっては施工写真を提出する様に成っています。
官庁によって、撮影方法・編集方法が異なりますので注意が必要です。
担当者によっても異なりますので注意が必要です。
特に編集方法に違いが有ります。
○撮影
例-施工写真に黒板を入れるか、入れないかを確認する。
黒板の形は縦型・横型が有ります。
項目を確認します。
例-件名・工事番号・外灯番号・場所・工事内容・施工前.中.後・工事日・請負者.施工者.施工会社名
日付が必要・不要か確認する。
施工部分を拡大して撮影する。
注意-黒板を入れると、撮影箇所が小さく成る。
電子小黒板を使用する。
スマートフォンからパソコンへ送信して編集する。小黒板を簡単に変更して撮影・編集が出来ます。
同じ撮影場所を施工前・施工中・施工後の順番に編集する。
施工箇所を図面の中へ表示をして、写真のページの中に織り込む。
上記方法は施工する前に必ず担当者に確認をしましょう。
○撮影禁止
情報の秘密を要求される官庁及び施設は撮影及びカメラ持込を禁止としています。
その為に現場立会が多く成りますので、注意が必要です。
◎設計図面
◉「施工詳細設計図が無い場合」
工期が無い.予算が無い.機器が決まっていない等の理由で施工詳細設計図が無く、
整合性が取れていない場合が大変多く有ります。
発注者の設計図に対する注文が不完全で何が必要か解らなくて、設計者に注文をする。
発注者も設計受注者も分野が違つたり(電気設計を土木・建築設計へ発注する)未熟の為、どこまでの設計図面が必要か解らない。
土木・建築設計へ総合発注する場合は電気の設計図について、詳細に打ち合わせる必要があります。
図面の省略は簡単にできます。
図面の省略をする事により、施工する業者に負担が掛かります。
図面に無い仕事が増える場合が有ります。
設計図面の枚数により設計金額が増減します。
設計担当者が忙しい又は病気・死亡等の為に、
図面を書いている時間が無い等の理由、
見積積算には特に注意が必要です。
見積書も増減等が多くなります。
◉「施工詳細設計図が有る場合」
設計図書の施工図等が詳細に成っています。
例-設計段階で1枚の図面をそれぞれの分野で3人の技術者により書き込まれている。
凡例・系統図・平面図・立面図・展開図・天井伏図・機器図・機器設置詳細図等
土木・建築・設備・図面との整合性が取れている。
上記の様な場合は設計図面が詳細の為に現場立会が、不要になります。
現場管理の軽減に成ります。
見積書も変更等が無くなります。
施工者は現場施工に集中出来ます。
経費の節減にも成ります。
◉「入札の内訳書提出について」
現説で最近は電子入札等で工事費総括表・内訳書の提出を求められます。
官庁によって、最低限度の有る場合と無い場合が有ります。
現説の書類には、最低制限が有ると書かれています。
実際に入札してみると、底無し状態で最低価格の提出者に落札する例がしばしば有ります。
不採算落札は、契約者に取っては大変安くて良いのですが、受注者は仕事受注の権利だけの確保で、会社が途中で倒産する事が有ります。
当社工事で過去に1件名の建築工事で建築業者2者が続いて倒産しました。工期が倍に成り当社も被害を被りました。
最低限度の有る無しを見極めて、入札して下さい。
発注者自体が参考見積としている為に、詳細見積をしていない可能性があります。
入札者の見積を参考にして最低金額の札を最低限度額として、落札者としています。
設計・積算の出来る技術者が居ない等が考えられます。特にローカル又は出先の官庁には注意が必要です。
予算がない場合には、再入札か協議を求められる事が有ります。
最低限度のない場合は、内訳書提出は形式だけですので、最低限度額として、適正・適当な単価見積で札を入れることを、お勧めします。
物品入札には、特に注意が必要です。
役所によっては、2番札を採用する所がありますので、注意して下さい。
入札金額が分かっていても【みつもりランド】で積算内訳書を作成する事をお奨めします。
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